以前、「矛盾と非常識を正当化しないといけないゲーム」という記事を書きました。
現在制作しているゲーム「UNDERBUILD」には、
ゲームシステム上どうしても避けられない、ひとつの大きな矛盾があります。
このゲームは、下側に新しいブロックを次々と配置して、
塔をどんどん上へ持ち上げていくゲームです。
物理的に考えれば、下に物体があれば、
それを支えとしてブロックは積み重なります。
しかしUNDERBUILDでは、
3×3のブロック配置全体をひとつの構造として扱います。
そのため、たとえ真下にブロックが存在しなくても、
空洞部分へブロックが落ちてはいけません。
もし現実の物理法則どおりにすべて落下させてしまうと、
最終的にはただのお山が積み上がるだけになってしまいます。
それでは、バランスゲームとしてのハラハラ感がなくなってしまいます。
とはいえ、遊んでいる側からすると、
「なんで浮いているんだろう?」という違和感は残ります。
そこで今回、この矛盾を少しでも自然に見せるための「見える化」をしました。
透明なブロックを、あえて見えるようにする
内部的には、塔を支えるための補助的な仕組みを持たせています。
ただし、この補助ブロックには通常のブロックのような当たり判定を持たせません。
あくまでゲームシステム上、塔が宙に浮いて見える時間を自然につなぐための存在です。
そして今回、うっすらとした半透明の構造物として見せることで、
「何もない場所に塔が浮いている」のではなく、
「ゲーム上の何らかの力によって支えられている」ように見えるようにしています。
矛盾をゲーム世界のルールとして見せてしまう。
これだけでも、かなり印象が変わりました。
ゲームでは、現実と同じであることよりも、
「プレイヤーが納得できること」のほうが大切なのかもしれません。
UIも大きく作り直しました
そしてゲームシステムだけでなく、UIもかなり変更しました。
以前は開発中ということもあり、
必要な数字やボタンをとりあえず配置したような画面でした。
- 現在のプレイヤー
- 残り時間
- 現在の高さ/目標の高さ
- 配置できるセル数
- 自動配置までの残り時間
- 3×3の配置エリア
これらを、できるだけ一目で把握できるように整理しています。
画面左右にはPLAYER 1、PLAYER 2の操作エリアを配置し、中央には実際の建築物。
上部にはゲーム全体に関係するTIMEとHEIGHT。
というように、情報の役割ごとに位置を分けました。
以前よりも、「今、自分は何をすればいいのか」が
かなり分かりやすくなったと思います。
ゲームUIは装飾すること以上に、
情報の優先順位を整理することが大切だなと、改めて感じています。
ソロプレイには3段階+エンドレス
ゲームモードについても少しずつ固まってきました。
ソロプレイでは、まず3段階の高さを目指すモードを用意します。
低い塔からスタートし、徐々に高い建築へ挑戦していくような構成です。
そしてもうひとつが、エンドレスモード。
こちらは明確なゴールを設定せず、
「どこまで高く積み上げられるか」に挑戦します。
ゲームのシステム上、高くなればなるほど
わずかな配置の偏りが大きな不安定さにつながっていくので、
かなり面白いモードになりそうです。
自分でも、どこまで高くできるのかまだ分かりません。
マルチプレイは「倒したら負け」ではなく「協力」
そして、マルチプレイモードも実装予定です。
積み木や木の棒を使ったゲームというと、
「倒した人が負け」という対戦形式がまず思い浮かびます。
UNDERBUILDでも最初は対戦形式を考えることができました。
ただ、このゲームではそれをやらないことにしました。
マルチプレイの目的は、「2人で協力して、塔を頂上まで持ち上げること」。
PLAYER 1とPLAYER 2が交互、
あるいはそれぞれの役割でブロックを配置しながら、
ひとつの塔を2人で作っていきます。
ソロプレイと同様に3段階の目標高度を攻略するモードと、
協力型のエンドレスモードを用意する予定です。
相手を邪魔するのではなく、
- 「次はこっちを支えたほうがいい」
- 「ここに置いたら危ないかも」
とコミュニケーションを交えながら進めるゲームになれば面白そうです。
同じルールでも、一人で考える場合と二人で考える場合では、
かなり違った遊びになると思っています。
少しずつ「ゲーム」になってきました
ゲーム制作をしていると、
アイデアだけの段階、最低限動く段階、
仮のUIを置いた段階、演出が入った段階、
と少しずつ姿が変わっていきます。
最初は「塔の下にブロックを追加していく逆転型の積み上げゲーム」
というアイデアから始まりました。
そこから、
「なぜ塔が落ちないのか?」という矛盾が生まれ、
その矛盾をどう見せるのか考え、
UIを整理し、ゲームモードを考え、ようやく少しずつ、
ひとつのゲームとしての姿が見えてきました。
まだ調整する部分はたくさんあります。
でも、ソロプレイの3段階、エンドレスモード、
そして協力マルチプレイ。
実際に遊べるところまで持っていくのが、かなり楽しみになってきました。
矛盾から始まったゲームが、どんなゲームになるのか。
もう少し作ってみようと思います。
また、実際の動きを見てもらうために動画も用意しています。
